新築時のハウスメーカーなどにリフォームを依頼するのは、引き渡し後も良好な関係が保たれているならベストな選択肢ですが、そうでもない場合にはどうしたらいいのでしょう。新築時の会社にこだわらないで、リフォーム会社を0から検討するのも業者選びの方法です。
新築時の会社ならアフター面や信頼性では安心できるかも
新築の時に建ててもらったハウスメーカーやビルダー・工務店にリフォーム工事を依頼するという考えもあります。
引き渡し後もアフターなどで良好な関係を維持している場合には、適切な選択肢と言えるでしょう。
会社によっては工事費の単価ベースが高いこともあり、割高なリフォーム工事になる可能性もありますが、アフターや信頼性という面では安心できるものがあります。
ハウスメーカーに頼まなければならないリフォーム工事
建ててもらったハウスメーカーとあまりいい関係に無いという場合や、購入した中古住宅が大手ハウスメーカーのものだったという場合、リフォームの内容によってはハウスメーカーに頼まざるを得ないことがあります。
- ミサワホームやセキスイハイムなどのパネル工法やユニット工法
- 構造体の変更に係わるリフォーム工事
ミサワホームやセキスイハイムといった工業化工法の住宅は、特殊な構造方式によって建てられているため、一般の大工さんでは、部材の加工や納まりなどが出来ないことが多々あります。
無理すれば出来ないわけではありませんが、手間が大幅にかかってしまったり、仕上がりがきちんといかないなど問題があります。
ハウスメーカーと非常に仲が悪いという場合でも、ご自宅の耐久性を考えると、これを機会にハウスメーカーと仲良くなるようにした方がいいと思います。
ハウスメーカーに頼む必要の無いリフォーム工事
構造体に係わるリフォーム工事であっても、建てたハウスメーカーに頼む必要の無い場合があります。
工法が在来木造や通常の枠組壁工法(ツーバイフォー工法・2×4工法)であれば、一般的な工務店で充分対応できます。
建ててもらったハウスメーカーに頼むと高くなるとか、相性が悪いなどの場合には、お好みの工務店を探し出してみて下さい。
大手でも地元の工務店でもあまり大きな差は無い
リフォーム工事を依頼する会社の条件には、大手であれ地元の工務店であれ、次のようなことが挙げられます。
- 技術面や信頼性がしっかりしていること
- 工事の途中で経営破たんになる恐れがないこと
- 工事費が予算に合うこと
3点の中で、最後の「工事費が予算に合う」が、大手の方がどうしても高くなりがちです。他の2点は大手と地元の工務店、どちらにも条件を満たす会社もあれば、満たさない会社もあります。
大手だから安心とか、工務店は危ない、といったことはありません。
大手リフォーム業者は会社の運営経費がかかる
大手リフォーム会社は小さな工務店と比較すると、間接部門の人件費や店舗の地代・家賃や宣伝広告費など、会社を運営していく上での経費が多くなります。その分、一件あたりの粗利益率を高く設定しないと、工事の現場では利益が出ても、会社全体としては利益が出ないという状態になります。
小さな工務店の場合は、自宅兼事務所などのように、経費が少なく住んでいる会社が多く、一件あたりの粗利益率が20%程度でも、充分、安定した経営が出来ているところもあります。
部材の仕入価格は大手の方が小さな工務店よりも低いので、粗利益率が高くてもトータルの工事は変わらないと云う大手業者の方もいますが、建築需要が低迷している今日では、仕入力はあまり変わらないと思います。
*大手リフォーム業者の粗利益率設定は35%ぐらいですので、1,000万円の工事費であれば粗利益は350万円です。
工事の満足度は担当者によって異なる
新築工事でも言えることですが、住宅の工事が終わって施主が満足するか不満が残るかは、担当者によって大きく異なります。すべてを工場で作る車と違って、住宅は現場での工程が欠かせません。
工事中の様々なことへの対応、そして工事が完了してからの対応、施主が『この業者に頼んで良かった』と思うかどうかは担当者次第です。
大手か小さな工務店かの違いはありません。