新築住宅の雨漏れは10年保証の対象になっています。
瑕疵担保履行法により、大手ハウスメーカーは供託金を積み、それ以外の中小ハウスメーカーや地元のビルダー・工務店は、住宅瑕疵担保責任保険に加入し、引き渡し後の重大な瑕疵に対して責任を持つような制度になっています。

すごく安心できる制度のように思えるのですが、問題がひとつあります。
雨漏れが対象であって「雨漏れかもしれない」状態では適用されません。

雨が降るたびに持ってくるのは、ほぼ雨漏れに間違い無いのですが、雨が降っても漏らないことがあるとなると、100%雨漏れかどうかが不明なわけです。

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保険というものは『できるだけ保険金を支払わないようにする』というスタンスが保険会社の立場と言われています。
参考 ⇒ 保険金不払い問題の概要と課題/国立国会図書館「調査と情報」

温情厚く『雨漏れかどうかはっきりしませんが、お困りでしょうから保険金を払いますので、きちっと修繕して下さい』とは言ってくれません。

100%雨漏れであるということを立証しないと、保険金は払ってもらえないものです。
そして、もっと大切なことは住宅を建てた住宅会社が健在であれば、瑕疵担保責任によって住宅会社が負担することになる損害を保障することであって、住宅会社に直す気がないと話は進みません。

雨漏れ診断はどこまで正確か

雨漏れ診断とは、雨漏れのような現象が本当に雨漏れかどうか、そしてどこからどのように漏っているかを明らかにすることです。
保険会社や住宅会社が納得するような『これは間違いなく雨漏れだ』と断定できる証拠を出すことが雨漏れ診断です。

普通の場合は、施主は建ててくれた住宅会社に依頼し、どこから漏っているのかを調べてほしいと依頼するものです。

頼まれた住宅会社は、本音は『直したくない』のだけれど、やむを得ず調査をします。

その結果はいろいろです。

  • 正確に雨漏れしている箇所を特定し原因を明らかにする
  • 雨漏れかどうかわからないが継続して調査する
  • 雨漏れとは決めつけられないとして調査を打ち切る

大体この3通りのパターンでしょう。

住宅会社ではあてにならないので、第三者に調査を依頼するという方法もあります。

  1. 散水して雨漏れの確認をする
  2. 紫外線に反応する液体を混ぜた水を散水し雨漏れの経路を明らかにする
  3. 赤外線カメラによって室内の温度分布を調べ雨漏れのしている箇所を特定する

現在行われている雨漏れ診断の方法が以上のような方法です。

2番目、3番目はすごく科学的な感じがしますが、結果はそうでも無いのです。

雨漏れの再現は自然現象を再現するようなもので、わずかな散水試験ではなかなか難しいものです。

雨漏れは割とよくある現象です。
そのような現象なのに保険会社が保険を引き受けるという裏には、なかなか雨漏れを証明することが簡単には出来ない・・・こんな事情があるのかも知れません。

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